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映画『帝国オーケストラDas Reichesorchester』感想

ブンデス・リーガ(ドイツのサッカーリーグ)で、ヘルタ・ベルリンが現在首位Tabellenfühler!このまま突っ走って、マイスターシャーレMeistershale(皿型の優勝杯)をその手に・・・。

映画『帝国オーケストラDas Reichesorchester』を見てきました。ベルリン・フィルとナチスが協力関係にあったことは知られていますが、当時のメンバーおよびその子孫の証言と映像で綴ったドキュメンタリーです。

1933年、当時すでに「世界最高のオーケストラ」と言われたベルリン・フィル。しかし有限会社の形態で運営していたため、極度のインフレ下にあって経営難に陥っていた。そこに手を差し伸べたのが、政権を取ったばかりのナチスだった。それから11年間、「帝国オーケストラ」として、ナチス・ドイツのプロパガンダを担わされることとなった。

「我々は音楽を続けたかっただけ。ナチのオーケストラだったことは一度もない」という元メンバーの発言には、納得しかねる人もいるであろう。

しかしベルリン・フィルのメンバーであるということは、特権中の特権だった。フルトベングラーという最高の指揮者、兵役免除、そして何よりも音楽を続けられる悦び。ナチス政権の下、4人の優れた団員がユダヤ人ゆえに楽団を追放されたことに疑問を持ちつつも、自分の保身のために口をつぐんだとして、誰が責められよう。戦後、非ナチ化裁判にかけられたフルトベングラーだが、ベルリン・フィルを去らなかったのは、団員からの強い慰留があったからであろう。

ベルリン・フィルは戦時中も演奏を続けた唯一のオーケストラであり、終戦後も、はや5月26日には最初のコンサートが行われている。空爆が続く中もコンサートがあったこと、それに通う観客がいたことに驚いた。「コンサートの間だけは、演奏家も観客も現実を忘れられた。」元メンバーは証言する。

この場面で、ゼーバルトの『空襲と文学』のなかの一節を思い出しながら見ていました。

「当時、ドイツ全土で、新たに湧きあがった音楽に目を輝かせて聴き入っていた人々の胸をゆすぶった想いのなかに、自分が助かったことへの感謝の念があったことを誰が非難できるだろう。だが、こう問うてみることは許されるのではないか。人類の歴史において、このような演奏を行うのはドイツ人のみであり、これほどの苦難を耐え抜いたのもドイツ人のみであるといういびつな誇りに、彼らの胸は膨らみはしなかったか、と。」

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