『20世紀のはじまり――ピカソとクレーの生きた時代』展感想
日曜日は所用で御茶ノ水まで行ったので、聖ニコライ堂を通りすがりにパチリ。
夕方、渋谷に移動して、文化村ザ・ミュージアムで開催中の『20世紀のはじまり――ピカソとクレーの生きた時代』を見てきました。
デュッセルドルフにあるノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館が、改修工事のため休館する間の出稼ぎ巡業のようです。表現主義など、20世紀初頭のドイツの美術が大好きなので、これはばっちりストライクな催しでした。
「ピカソとクレー」と謳っていますが、メインはクレーですね。チュニジア旅行から影響を受けた光のような色彩の『赤と白の丸屋根』(1914年)から、ナチスの迫害を受け不遇を囲った時期の『踊りの場面』(1938年)まで。
一番印象に残ったのは、黒い肌にエメラルドの瞳――「黒い領主」という絵。
この絵を私は初めて見たのですが、ドレスデン王宮の宝物館、いわゆる『緑の丸天井』にあった、エメラルドを持った黒人の小姓の像Mohr mit Smaragdstufeを思い出しました。
この絵が描かれた当時、クレーはデッサウのバウハウスで教鞭をとっていました。ご近所のドレスデンまで行って、あの像からインスピレーションを得たのでは、そういえばこの絵にはバウハウスのテイストがある・・・などと考えるのも楽しいですね。
文化村ホームページ
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/09_k20/column.html
ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館
http://www.kunstsammlung.de/de/home.html
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