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DVD『ザ・フォール 落下の王国』感想

なんという映像美・・・!これ公開中見そびれてしまったのでしたが、う~ん、やっぱり映画館の大画面で見たかった。

「時は1915年。映画の撮影中、橋から落ちて負う怪我を負い、病室のベッドに横たわるスタントマンのロイは、追い討ちをかけるように、私生活でも恋人を主演俳優に奪われ、自暴自棄になっていた。そこに現れたのが、オレンジの木から落ち、腕を骨折して入院していた5歳の少女、アレクサンドリア。ロイは動けない自分に代わって、自殺するための薬を薬剤室から盗んでこさせるべく、純真無垢な彼女を利用することを計画。アレクサンドリアの気を引こうと、思いつきの物語を聞かせ始める。」(公式サイトより)。

それぞれの理由から、総督オウディアスに復讐を誓った6人の戦士たち。アレクサンドリアの想像の中では、黒山賊は父(後にはロイ)、黒山賊と恋に落ちる姫は看護師のエヴリン、総督オウディアスはロイの恋敵(主演俳優のシンクレア)だったりします。現実でロイが絶望して飲んだくれていると、黒山賊も酒を煽っていたり、老人の入れ歯が「物語」の霊者の力の源だったりと、現実と物語が微妙にシンクロしてます。

世界24カ国以上、世界遺産13ヶ所でロケを敢行したとのこと。中国の万里の長城、カンボジアのアンコールワット、エジプトのピラミッド・・・。なんというダイナミックな映像!
予告にも使われている、メヴラーナ教団みたいな人々が旋廻するシーンは、ウメイド・バワン・パレスというインドのマハラジャの御殿がそのロケ地だそうです。私も行ったことのあるローマのカンピドリオまで出てきて「うわー!」と感激しました。象が泳ぐシーンなども感動モノでした。 壮大な景色をバックに流れる挿入曲(
ベートーベンの交響曲第7番イ長調 第2楽章)も、物語をよりスケールアップしていてよかった。

アレクサンドリア役の子がかわいい!美少女、というよりぽっちゃりして愛嬌がある感じで、子どもらしい笑顔がほんとにキュート。
移民の子どもで英語がまだ拙い、という設定で、ロイが書いたメモ
MORPHINEMORPHIN3と読み間違えてしまい、モルフィネを3粒しか持ってこないで残りは捨てる、ということをやらかしちゃう。
「物語」の中のIndianを文字どおり「インド人」だと思っているが、どうもロイは「(ネイティヴ・アメリカンの)インディアン」として話していたような気がする。

衣装を担当した石岡瑛子さんは、北京オリンピックで開会式のコスチュームデザインを担当したデザイナーでもあります。奇抜で華麗、かつセクシーな衣装に目が釘付け。
「黒山賊の娘」として途中から物語に入り込んだアレクサンドリアも、ちゃっかり(?)黒山賊と同じ衣装を着ていて、可愛いのなんの。

薬がなくちゃ眠れない、という嘘を信じたアレクサンドリアが、自殺未遂を起こしたロイのために薬剤室に忍び込むが、誤って頭を打ってしまう。
それでも彼女は、「話をしたのは君を操るため」、と告白しに来たロイになおも話をせがむ。こんな小さな子どもまで利用しようとした自分が情けなくなったロイは、話を終わらせようと登場人物を次々と死なせてしまう。アレクサンドリアは「二人の物語よ。死なせないで」と必死に懇願する。彼にとってはその場しのぎの作り話。そんなものを一生懸命信じてくれる人がいる。「死なせないで、生かして」という言葉は自分に向けられたように響いたのだろうか。黒山賊が総督オウディアスを倒し、姫にもきっぱりと別れを告げるラストに変える。
この映画のテーマは「物語の力」。青年が、生きる希望を取り戻したということを物語るすがすがしいラストでした。

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