最近のトラックバック

« 映画『縞模様のパジャマの少年』感想 | トップページ | 「ラ・マシン」に遭遇 »

DVD『つぐない』感想

第二次世界大戦前夜、イギリス。上流階級の娘で、作家を夢見る13歳のブライオニーは、歳の離れた姉セシーリアと使用人の息子で幼なじみのロビーが愛し合っている姿を目撃しショックを受ける。
その夜、少女が襲われるという事件が起きる。ブライオニーの嘘の証言によって逮捕されたは、ロビーだった。
4年後、刑務所から入隊したロビーは、北フランスのダンケルクで戦っていた。セシーリアは看護婦として働きながら、彼の帰りを待っていた。
18歳になったブライオニーは、進学せずに見習い看護婦として働いていた。ようやく犯した過ちの重さに気づき、姉に真実を告白しに行く。そこに居合わせたロビーにも謝罪し、真実を書くことを約束する。
その約束が果たされたのは、作家として名を成した老境になってからのことだった。

切り揃えたおかっぱ頭、曲がるときには直角に曲がる歩き方、何処か神経質そうな表情が、13歳の少女の潔癖さを表していました。70過ぎても同じ髪型だったのは、彼女の性格というより、あのときから彼女が前に進めずにいる、ということの暗示ではないかと思いました。

物語は、ブライオニーの視点、他の人の視点で交互に同じシーンを描いているので、「あ、実はこうだったんだ」と分かりやすくなっている反面、時系列がちょっと分かりにくい部分もありましたね。

ブライオニーの最後の作品となるはずの『つぐない』について、TV局からインタビューを受ける。告白のシーンは彼女の創作であることがわかります。
ブライオニーのやったことは、もちろん許されることではない。彼女はロビーに罵倒されたかった。しかし現実のロビーはダンケルクから帰る途中で還らぬ人となっていた。そして姉もまた同じ年に亡くなっていた。
戦争によって本人たちに償う機会が奪われた以上、引き裂かれたままの二人に幸せな日々を送りたかった、というのは作家である彼女なりの「つぐない」、いやエゴだったのであろう。

セックスのシーンとかロビーがセシーリアへの謝罪の手紙を書くシーンとかが長すぎると思いましたが、想像以上に重厚な作品でありました。
不安を掻き立てるようなピアノの旋律にタイプライターの音が重なるBGMが、とても印象的でした。

« 映画『縞模様のパジャマの少年』感想 | トップページ | 「ラ・マシン」に遭遇 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 映画『縞模様のパジャマの少年』感想 | トップページ | 「ラ・マシン」に遭遇 »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ