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ダニエル・ケールマン著『僕とカミンスキー』感想

ダニエル・ケールマン著/瀬川裕司訳
定価1,800円+税 三修社

全世界的ベストセラー『世界の測量』の著者ダニエル・ケールマンを有名にした出世作。

無名な美術評論家ツェルナーは、金と名声を得るために、マチス最後の弟子で「盲目の画家」として一時大変な人気を誇っていたカミンスキーの伝記を書こうと思いつく。
アルプスの山奥にあるカミンスキー宅を訪れたが、娘のミリアムが仕切っていて、本人と自由に話が出来そうにない。家政婦を買収し、ミリアムが留守のときに本人に接触。カミンスキーの若き日の恋人が、今も北ドイツで健在という情報をカミンスキーに教えたところ、「私をそこに連れて行け」。かくして奇妙な二人旅が始まる・・・。

ツェルナーが伝記を書こうと思った理由は、彼の芸術に感銘を受けていたわけではなく、もうすぐ死んでしまい、ツェルナーはしばらくは話題になると踏んでのこと。このようにいけすかない人物だが、カミンスキーはさらに上手の、ずるくて身勝手な男であった。勝手にヒッチハイカーを拾って、挙句車を盗まれる、人の金で二人分の食事を頼む、そのくせ自分お金で娼婦を呼ぶ・・・。そして最後の最後でのどんでん返しに、読者は唖然としてしまうだろう。

こんな二人の珍道中にもかかわらず、海が見たいと言うカミンスキーを海にまで連れて行くラストはさわやかだ。

本作は『グッバイ・レーニン!』のヴォルフガング・ベッカー監督、ダニエル・ブリュール主演で映画化が決まっているそうだが、映画化するほどの内容かな・・・。

僕とカミンスキー 僕とカミンスキー

著者:ダニエル・ケールマン
販売元:三修社
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