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ユーディット・ヘルマン著『幽霊コレクター』感想

『幽霊コレクター』

ユーディット・ヘルマン著/松永美穂
河出書房新社 定価1,800円+税

デビュー作『夏の家、その後』がドイツでベストセラーとなり数多くの賞を取った女性作家ユーディット・ヘルマンの第2作目で短編集。
『夏の家、その後』を書店でぱらぱらめくって、こういう繊細な話はちょっとね・・・ということで私は読んだことがなかったが、食わず嫌いはよくないと思い、図書館にあったので読んでみた。

表題作『幽霊コレクター』。原題はNichts als Gespensterで、直訳すれば「まさに幽霊」「幽霊以外の何者でもない」という意味。
恋人とアメリカを旅するエレンは、ネバダ州の砂漠の真ん中の街で泊まることになる。そこには幽霊が出ると噂のホテルがあった。夜、二人がバーに行くと、客の中に幽霊の写真を撮りに来たという変わった女と、常連客のバディーという男がいた。エレンがこのバディーに心惹かれて…という感じで、幽霊話はおまけ。

このように、恋人がいても未知の男に心揺れる女とか、旅行ばかりして一ヶ所に留まらない根無し草のような生活を送る女が登場する。

女が他の男に興味を持つのは、浮気っぽいとか「運命の恋」とかいうわけではない。
漠然とした不安を抱えた女たちは、未知の男に対して、恋というよりは非日常的なものへの興味、あるいは日常を変えてくれるのではないか、というようなかすかな期待を抱いているのではないか。という感じがした。

刹那的で根無し草のように寄る辺ないところが、現代の気分にマッチしてるのだろう。

表題作は映画化されたそうだが、この盛り上がりに乏しい話をどのように膨らませたのかしら。

幽霊コレクター Book 幽霊コレクター

著者:ユーディット ヘルマン
販売元:河出書房新社
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