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DVD『ダウト-あるカトリック学校で-』感想

ダウト ~あるカトリック学校で~ [DVD]

ベルリンの神学校で虐待疑惑が発覚し、相次いで虐待の事実が明るみに出る中、ヴァチカンの手ぬるい対応に非難が寄せられているそうですね。とくに現ローマ法王ベネディクト16世に対して、枢機卿時代に虐待を加えたアメリカの神父の処分を見送ったとして、法王辞任を求める異例のデモまで起きたとか。

カトリック学校で起きた性的虐待疑惑を題材にした『ダウト-あるカトリック学校で-』を見てみました。

1964年のニューヨーク。ブロンクスにあるカトリック学校の聖ニコラス・スクールでは、校長のシスター・アロイシスが厳格な指導を信条に日々職務を果たしていた。一方、生徒の人気を集めるフリン神父は、進歩的で開かれた教会を目指していた。
ある日、若いシスター・ジェイムスは、フリン神父が唯一の黒人生徒ドナルドと「不適切な関係」にあるのではないかという相談を校長に持ちかける。

校長はフリン神父を呼んで真相を追究する。言いよどむ神父だったが、最終的に「ドナルドを司祭館に呼んだのは、ドナルドがミサの時に使うワインを盗み飲んだと聞き、彼を庇おうとしたため」と弁明する。
 純真なシスター・ジェイムズはそれを聞いて安堵したが、校長はその態度にかえって疑いを大きくする。

校長と神父の対決が、この映画の見所ですね。

フリン神父に「疑うのはやめろ」と責め立てられた校長が「前任地のシスターに電話して聞いた。あなたには前歴がある」と言うと、神父は学校を去っていくのですが、やっぱり疚しいところがあるからですよね・・・。

進歩的な神父が嫌いだから、校長はそんな怖ろしい疑いをかけるのでは、とシスター・ジェームスが言いますが、やはり相手が聖職者だからそんなことするはずがない、という意識もあったに違いない。自分が最初に疑いを抱いたんだとしても。
確証もないのに疑う人間も怖ろしいけど、見て見ぬフリをする人間もまた怖ろしいものです。

疑惑を解明することに躍起になっている校長とは対照的に、息子を守るためなら、スキャンダルに巻き込まれ卒業できなくなるくらいなら、何かあったとしても黙っている、という母親。
二人のやり取りも鬼気迫るものがありました。

結局、司祭館で何があったのか最後まで明かされません。ドナルドにも年上の男性にかわいがられたいという願望があるのは母親も認めているところですが、しかしながら、何があったかはこの映画では重要ではないみたい。

疑いとは、晴らさずにはいられないもの。たとえどんな結末が待っていようとも・・・。この映画は、人を疑うことの難しさ、疑いだけで人を断罪することの恐ろしさを描いた作品だと思います。

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