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『ベルリン終戦日記-ある女性の記録』感想

日本対パラグアイ戦、ハイライトで見ましたが、けっこういい試合してましたね。2006年ドイツ大会でのチンタラした戦いぶりが印象に残っていたので、その違いに驚きました。

さて、7月3日のドイツ対アルゼンチン戦。マラドーナもメッシもスターなのはわかるけど、アルゼンチン寄りの報道が多くて、私は面白くない!

さて、『ベルリン終戦日記-ある女性の記録』を読みました。原題はAnonima--Eine Frau in Berlin 『匿名 ベルリンの女』です。

ベルリン終戦日記―ある女性の記録

題名が示すとおり、匿名の著者によって書かれたこの日記は、まず英訳が1954年に出版され、ドイツ語版はその5年後に出版されました。しかしソ連兵による集団レイプという内容は、内容が内容だけに、激論を巻き起こしました。
その騒動に嫌気がさしたようで、著者は死ぬまで再版を許さなかったそうです。

1945年4月末。ソ連軍が首都ベルリンの間近に迫りつつあった。首都を陥落させたソ連兵たちは「略奪と凌辱は当然の権利」とばかりに乱暴狼藉を働いた。アパートに踏み込んできたロシア人たちに、次々と辱められた著者は決意する。「強い狼を連れて来て、他の狼どもが私に近づかないようにするしかない。」かくして、ジャーナリストとして外国を渡り歩いたときに覚えたロシア語で、ある将校に取り入り愛人になることに成功した。
そうこうしているうちに、ロシア人は撤退し始め、街も少しずつ復興し始めた。瓦礫を片付ける仕事を担ったのは女たちであった。

なんという胆の据わった女だろう。いや、こういうときに肝が据わるのが女なのか。

野獣のように思えたロシア人に対しても、ジャーナリストらしい冷静な目で観察し、個別の人間として見ようとしてる。また怒りの矛先をナチスのみならず、男性たちにも向けていく。
「あなた、何回やられた?」が挨拶代わりになる異常事態に、男どもはなす術もなくただ傍観していただけなのだ。

34歳の女性ジャーナリストによって書かれたこの日記は、4月21日、ヒトラーの誕生日から約2ヶ月間書き続けられました。
この期間に爆撃、市街戦、ヒトラーの自殺、連合国によるベルリン占領が行われています。
集団レイプというおぞましい事柄を描く一方で、ドイツ国民が敗戦を受け入れ、街が秩序を回復していく様子もわかり、興味深いです。

さて、本書は映画化され、日本でもDVDが発売されました。『ベルリン陥落-1945-』
内容は原作に近いそうですが、パッケージだけ見たら、バトルムービー。これじゃ戦争オタクしか見ないですよ。

追記:DVDの感想はこちら

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