ギュンター・グラス最新刊:Grimms Worter: Eine Liebeserklarung
いや~、インターネットの接続が出来なくて大弱りの週末でした。
JCOMのサポートセンターに来てもらったところ、外の電線(?)から引っ張ってくるコネクターの部分が腐食していたため、接続が不安定になっていたとのことでした。
さて、ギュンター・グラスの最新刊、“Grimms Worter: Eine Liebeserklarung”が、この8月に出ました。直訳すれば『グリムの言葉:愛の告白』にでもなるでしょうか。
グリム兄弟といえば「グリム童話」で有名ですが、それはドイツ語の辞書の編纂作業の一環で、民間に伝わる伝承や童話を集めたのが発端です。
グリムの辞書は、ドイツ語の辞書の中でも権威あるものでして、知り合いのドイツ語の先生の仕事場にはズラッと並んで威容を誇っています。
本作は、そのグリム兄弟の偉業を取り上げ、それをドイツ語への「愛の告白」として語ったものです。兄弟を取り巻く同時代の有名人も多数登場するようです。
Tagesspiegelの記事によると、
「これがグラスの最後の作品になるだろう。彼自身が266ページでこう書いている。『83歳の声を聞く者は、誰でも死を計算に入れるようになる。』」
次作は自伝第3弾が来るのかと思いきや、グリム兄弟の伝記とは。さすがにお馴染みのファンタジーで冗舌でグロテスクではないだろうと思うけど、でもグラスのことだから、一ひねりも二ひねりもあるんだろうな。
翻訳が楽しみです。
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