最近のトラックバック

« 「ホレンディッシェ・カカオ・シュトゥーべ」のマーモアクーヘン | トップページ | Todeskuss(死の接吻) »

マイケル・オンダーチェ著『ディビザデロ通り』感想

時を遡るのが最近の流行なのか?

立て続けにそういう構成の小説を読みました。これもその一冊。

【送料無料】ディビザデロ通り 【送料無料】ディビザデロ通り

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する


血の繋がらない姉妹・アンナとクレア、親を殺された少年・クープ。カリフォルニアで、一人の男の下できょうだいのように育った。
3人は成長し、アンナとクープは恋仲になるが、父親によって引き裂かれる。クープは半殺しの目に会いながらも逃げ、アンナも家を飛び出した。こうして家族はバラバラになった。

そして数年たち、アンナはフランスの小説家、リュシアン・セグーラの研究者となり、彼が晩年住んでいた家を借りて住んでいた。
アンナは近くに住むジプシーの青年・ラファエルと親しくなり、今まで誰にも言えなかった過去の出来事を打ち明ける。

ここからアンナたちの話は途切れて、リュシアン・セグーラの物語になる。

リュシアンが成功した晩年に、突如荷馬車に乗って家を出る。そしてジプシーの一家と知り合い道連れになり、今の場所に落ち着く。

そしてさらに時代は遡り、作家の少年時代が語られる。2度も父親を失い、犬に襲われて片目になる。
隣家の人妻マリ・ネージュとの関係。人妻と言っても幼く頼りない身の上のゆえに、二人の関係は男女の、というよりきょうだいのようなもので、夫ロマンが投獄されてからも、陰日なたなく支えてやった。

作者のマイケル・オンダーチェは、『イギリス人の患者』(映画『イングリッシュ・ペイシェント)の原作)の著者でもある。
『イギリス人の患者』でも、看護婦ハナが患者の面倒を見ている現在の状況と、患者の回想とで2つの物語が同時進行していた。

しかし本書では、同じ登場人物が出ている連作、といってもいいくらいで、リュシアンの物語が終わったらアンナの話に戻ってくるかと思いきや、行ったきりだったので驚いた。

前半、映画『ブロークバックマウンテン』みたいにクールで切ない感じ、後半が甘いフランス映画みたいな雰囲気が漂う小説でした。

« 「ホレンディッシェ・カカオ・シュトゥーべ」のマーモアクーヘン | トップページ | Todeskuss(死の接吻) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「ホレンディッシェ・カカオ・シュトゥーべ」のマーモアクーヘン | トップページ | Todeskuss(死の接吻) »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ