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タチアナ・ド・ロネ著『サラの鍵』感想

久しぶりに、ページをめくるのももどかしい小説に出会えた。

新潮社クレストブックス『サラの鍵』
タチアナ・ド・ロネ著/高見浩訳
定価:本体2,300円(税別)

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1942年7月7月16日、パリとその近郊に住むユダヤ人1万3千人あまりが一斉に検挙され、ヴェロドローム・ディヴェール(略称ヴェルディヴ)という屋内競技場に連行され押し込められた。6日間後、彼らのほぼ全員がアウシュヴィッツに送られた。
それを行なったのは、ナチスではなく、ナチスに協力したフランス警察だった。
戦後、そのことについてフランス人は口をつぐんできた・・・。

ヴェルディヴに連れて行かれたユダヤ人の中に、10歳の少女サラがいた。サラはすぐに戻ってこられると思い、連行される直前弟を納戸に隠し鍵を閉めた。

パリでフランス人の夫と暮らすアメリカ人ジャーナリスト・ジュリアは、雑誌の特集でヴェルディヴについて調べる。
そのうち、サラと夫の一族にまつわる秘密を知るのだった・・・。

サラのことを知り、人生が一変してしまったジュリア。いまさらサラの足跡を追ってどうするのか、と問われて、「サラに謝りたい、自分が何も知らなかったことを」と答えます。

ホロコーストという異常なことがあったことを知り、その異常さゆえに「理解」したいと思ったことはありますが、「知らなかったことを恥じる」という発想はなかった、私には。

後半のキーパーソンは、サラの息子ウィリアム。収容所を逃げ出し生き延びたサラはアメリカに渡り、結婚しウィリアムをもうけます。
サラがすでに他界していたことを知ったジュリアは、彼に会いに行きサラのことを話しますが、ウィリアムは母の過去を知らなかったのです。ジュリアとの出会いによってウィリアムの人生も変わってしまいます。

知ることは時に痛みを伴います。でもそのことで彼は母のことを理解できたし、サラを忘れていない人がいることを知った。サラもうかばれたのでは。

ジュリアが生まれたばかりの娘にサラと付けたことを、ウィリアムが知った瞬間。静かな感動を覚えました。


クリスティン・スコット・トーマス主演で映画化され、去年の東京映画祭で上演されていたそうです。
見たかったな~。

予告動画:
http://www.youtube.com/watch?v=LzDZ9e3mGRE

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