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DVD『息もできない』感想

女子高校生とチンピラ。この奇妙な取り合わせ。

容赦のない取立てで恐れられている借金取立て屋のサンフン。ストライキの妨害や屋台の強制撤去などでも容赦のない男だったが、甥のヒョンインをかわいがる一面も持っていた。

ある日サンフンは、ふとしたことから女子高生のヨニと知り合う。チンピラにも物怖じせずに話しかけてくるヨニに、サンフンは興味を抱く。
2人はそれぞれ、家族のことで心に傷を負っていた。幼い頃、家庭内暴力が原因で父に母と妹を殺された過去を持つサンフン。刑務所から出所してきた父を見るたびに、どうにも出来ない怒りから殴りつけてしまうのだった。
一方のヨニは、ベトナム戦争の後遺症で精神を病んだ父の世話に明け暮れていた。父の代わりに働いていた母は屋台の営業妨害に遭い、ヤクザと揉みあっている最中に死亡。弟のヨンジェは高校にも行かず、荒れた生活を送っていた。

 しばらくして、ヨンジェがサンフンのもとで仕事をすることになる。だがヨニの弟だと知らないサンフンは、おどおどしたヨンジェを “腰抜け”と罵倒する。やがてサンフンは、姉がヒョンインと父を何度も会わせていた事実を知り、苛立ちを募らせる。

ある日自殺を図った父を発見したサンフンは、あんなに憎んでいたにも関わらず父を病院に担ぎ込み、輸血に協力する。一方ヨニも、錯乱した父親に包丁を向けられ、家を飛び出し夜の街を彷徨っていた。そんなとき、サンフンから呼び出される。
2人は川岸で、言葉もなく一緒に涙を流す。

ヒョンインに自分が父親を殴っているところを見られたサンフンは、自分を変えようと取り立て屋から足を洗うことを決意する。そして最後の仕事にはヨンジェが同行。これを最後に、サンフンは新しい人生を歩むはずだったが……。


息も出来ないほどの心の痛みを、暴力でしか現せないサンフン。
サンフンの前では強がって、何の問題もない普通の家庭の子のように振舞っているけど、息も出来ないほどの絶望に囚われているヨニ。


サンフンが生き方を変えようと思ったのは、父を殴る自分の姿が、かつての父と一緒だということに気がついたからかもしれない。
また、ヨニという痛みを分け合う相手に出会えたこともあるかもしれない。

ヨニも、サンフンのお姉さんの前で彼女気取りでおしゃべりしていたけど、そういうたわいもないことにどれだけ癒されたことか。

この映画はDV(家庭内暴力)を取り上げていますが、手を上げる男たちも、怒りのやり場がなくて苦しんでいるように見えます。(もちろん暴力は悪いことだけど・・・。)
サンフンの父親は、息子に殴られても反撃しませんが、息子をこんなにしたのは自分だという後悔があるのでしょう。

2人、事情を何も言わずに、ただ川べりで寄り添って泣くシーン。よかった。

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