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サルバドール・プラセンシア著『紙の民』感想

最近、ラテン系の作家が元気です。


自身の夜尿症が原因で妻に去られたフェデリコ・デ・ラ・フェが、娘と2人、メキシコからロス郊外のエルモンテに移り花摘み労働者として働き始める。
そのうち、自分の人生を何者かが眺めて愉しんでいることに気づく。それが土星だということに気づいたフェデリコ・デ・ラ・フェは、土地のギャング(EMF)を率いて土星に対して蜂起する。

土星の正体は作者=サルバドール・プラセンシアで、EMFとの戦い=小説を書くことに熱中しすぎて恋人に去られる。すると今度は彼女を忘れようと、別の女性と旅に出る。その顛末がEMFの話と同時進行で展開する。

どういうことかというと、小説のページの大半が3段組になっていて、3人分のモノローグが1つのページ上で書かれているのです。
その他、黒く塗りつぶされた箇所があったりと自由すぎるレイアウトが新鮮です。

対土星戦争というだけでも「?」なのに、これに紙で出来た女性、実は聖人だった覆面レスラー、赤ちゃんなのに全知の預言者ベビー・ノストラダムスなど不思議がキャラクターが次々と登場します。鉄で出来たキカイガメなんてのも出てくるなぁ。

なんで「土星」なのかな~?と思いましたが、占星術において土星はメランコリー気質に影響を与えているとされるので、その辺が関係してくるのかも。

そう、突飛で笑える内容ではあるけれど、その一方で愛する人に去られた悲しい男たちの物語でもあるのです。

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