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DVD『悲しみのミルク』感想

詩的で美しいペルー映画。監督は、ノーベル文学賞受賞者マリオ・バルガス=リョサ、そして映画監督ルイス・リョサをおじにもつ、クラウディア・リョサ。

南米・ペルーの貧しい村。身籠りながら陵辱され、夫を殺された壮絶な過去を持つ老女が息を引き取る。残された娘の名は、ファウスタ。母乳から母の苦しみを受け継いだと信じ、レイプから身を守るために、ジャガイモを自分の膣に入れ、男性を恐れるあまり一人で外を出歩くことが出来ない。
しかし、母親を故郷の村に埋葬しようと決めたファウスタは、費用を稼ぐため街の裕福なピアニストの屋敷でメイドの仕事を始める。
庭師のノエと言葉を交わすうち、次第に心を開くようになる。

女主人のピアニストは、コンサートを控えているがスランプで曲をつくることができない。ファウスタが口ずさむ歌に興味を示し、1曲歌うごとに真珠を一粒ずつ渡すという約束をする。

ファウスタの歌った「人魚の歌」をもとに作曲した曲で、女主人のコンサートは成功を収める。
しかし女主人は約束を果たさず、ファウスタを街に置き去りにし――。

この映画は、1980年代から約20年続いたペルー内戦を背景としています。極左組織「センデロ・ルミノソ」が行うテロ行為に多くの人が犠牲になりました。ファウスタの母もその一人だったのでしょう。そのことを聞かされて育ったファウスタは、自分が体験した恐怖ではなく、「母の恐怖体験」に囚われています。
そんな彼女でしたが、ピアニストや庭師との交流により、少しずつ成長していきます。自ら、体内に入れたジャガイモを取り除きたいと願うのです。

ラスト、ノエが送ったジャガイモの花。それは花開く少女の未来を示しているのでしょう。

ファウスタが歌った歌は、ほとんどが演じた女優さんの即興だそうですが、透明で悲しみに溢れた美しい声でした。

ファウスタが一緒に住んでいる叔父の稼業が、移動結婚式場(?)なんで、合同結婚式なんかも行われたりして、ペルーの結婚式の風景も描かれていました。

公式ホームページ:http://www.kanashimino-milk.jp/

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