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DVD『ファウスト』感想

ドイツの文豪、ヴォルフガング・ゲーテの名作『ファウスト博士』。読む前は、お堅くてつまんないんだろうな、と思っていましたが、ところがどっこい、びっくりするほど猥雑な話でした。
その『ファウスト』を自由に翻案、とタイトルに添えられていましたが、ソクーロフらしさ全開でした。(といっても『太陽しか見たことがないけど。)


19世紀のドイツの町。あらゆる地上の学問を探求したファウスト博士だが、金に困り悪魔と噂される高利貸ミュラーのもとを訪れる。質草の「賢者の指輪」を突っ返されたファウストは、毒薬を煽ろうとするが、ミュラーが代わりに飲んでしまう。毒薬を飲んでも死なないミュラーは本当に悪魔なのか・・・?

「生きている意味が見出せない」と嘆くファウストに、それを教えようと囁きながらミュラーは洗濯場にファウストを誘う。そこで純真無垢なマルガレーテと出会い、一目で心奪われるファウストであったが、ミュラーの策略によって彼女の兄を誤って殺してしまう。それでも彼女を手に入れたいファウストは、自らの魂をミュラーに差し出す契約を結ぶ。

マルガレーテの家に忍び込み、首尾よく彼女をモノにするが、一夜明ければそこは廃墟と化していた。ミュラーに急かされ、わけのわからぬまま荒野を進むが、やがてミュラーを振り切って行ってしまう。


画面は正方形に切り取られたフレームで、ときどき映像が歪んだり、画面の隅を不思議な生き物が横切ったりして、幻想的な雰囲気を醸し出しています。ブリューゲルの絵画を見ているような気分。

映画は、有名なマルガレーテの嬰児殺しのエピソードの前で終わっていました。

ファウストの弟子のワーグナーがマルガレーテに近づき、自分が造ったホムンクルス(人造人間)を見せるエピソードがありましたが、そこで暗示させているのかしら。

このワーグナー、ファウストに恋しているのかというくらい接近してるし、他の人もそう。どこかホモくさいところも『太陽』に通ずるというか・・・。

権力者を扱った4部作の最終作として位置づけられた作品だそうですが、ヒトラーを描いた『モレク神』も見てみたいな。

ミュラー役のアントン・アダシンスキーが怪演。強烈な印象を残します。マルガレーテが、まるで中世絵画から出てきたような容貌でしたね。

公式ホームページ http://www.cetera.co.jp/faust/

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