最近のトラックバック

« 代官山 シェ・リュイのサランボー | トップページ | ホッキョクグマ「ヴォロージャWolodja」、ベルリン動物公園へ »

ベルンハルト・シュリンク『夏の嘘』感想

感想というより、備忘録という感じですが。

「小さな嘘が照らし出す、かけがえのない人への秘められた思い。十年ぶりの短篇集。 避暑地で出会った男女。疎遠だった父と息子。癌を患う元大学教授。人気女性作家とその夫。老女とかつての恋人。機内で隣り合わせ、奇妙な身の上を語り続ける男――。ふとしたはずみに小さな嘘が明らかになるとき、秘められた思いがあふれ出し、人と人との関係が姿を変える。ベストセラー『朗読者』の著者による、七つの物語。」(新潮社ホームページより)

この短編集に登場する人々の何人かは、大なり小なりの嘘をついている。

『真夜中の他人』で、飛行機の隣に座った男が語る身の上話――恋人がクウェートで攫われ、戻ってきたはいいものの、誤って死なせてしまったという、どこまで信じていいのかわからないものから、恋人に内緒で女性を連れて旅行に行く『バーデンバーデンの夜』。『最後の夏』では死期の迫った男が、愛する家族に囲まれながら毒を煽ろうと目論み。そのためだけに「休暇を一緒にすごそう」と家族を呼び寄せる。(目論見がばれたとき、誰も男を労わりもせず、妻ですら「よくもそんな真似を」といってその地を去っていってしまうのは、呆気にとられてしまうのだが・・・。)
『南への旅』のニーナは、若い頃捨てられた恋人に会いに行くが、事実はその逆だったことを思い出す。自分に嘘をついていたのだ。


翻訳者が同じだからか、「作者はジークフリート・レンツだよ」、と言われても信じちゃいそう。(ついでに『犯罪』のシーラッハとも。)日常をさりげなく描く、というところが似ているのかも。

« 代官山 シェ・リュイのサランボー | トップページ | ホッキョクグマ「ヴォロージャWolodja」、ベルリン動物公園へ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 代官山 シェ・リュイのサランボー | トップページ | ホッキョクグマ「ヴォロージャWolodja」、ベルリン動物公園へ »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ