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ティムール・ヴェルメシュ『帰ってきたヒトラー』(上)感想

 2011年8月30日、ヒトラーが突然ベルリンで目覚める。彼は自殺したことを覚えていなかった。
 彼を拾ったキオスクの店主をはじめ、周囲の人間は彼のことをヒトラーそっくりの芸人だと思い込み、彼の発言すべてを強烈なブラックジョークだと解釈する。勘違いが勘違いを呼び、彼はテレビのコメディ番組に出演することに。彼の出演シーンは、Youtubeで70万回再生されるほどの話題を呼ぶ。
 混乱しながらも、現状を把握しメディアを利用することに決めたヒトラーは、政治をテーマにした企画――幼稚園のそばを暴走する車についてどう思うかなど、一般市民の生活に密着したことについて街頭でインタビューする――を立て、それがまた当たり、人気者になっていく…。

というのが上巻までのあらすじ。

ヒトラーの髪型、ちょびひげを模した表紙を見て、「これは!」と思ったら、ドイツで130万部、世界38ヶ国に翻訳され、さらに映画化まで決まっているという。去年か一昨年あたり、ドイツでベストセラーという記事をどこかで読んで、「早く翻訳でないかな~」と心待ちにしていました。

面白いですよ。
制服がガソリン臭い(自殺の後、遺体をガソリンで焼くように部下に命じていた)ため、ジーンズとチェックのシャツを着てクリーニングに出しに行くヒトラー、芸能プロダクション会社と契約して、秘書の女の子に携帯電話の使い方を教えてもらい、メールアドレスを設定してもらうヒトラー・・・。その一方で、現代社会について鋭い批判をしていて、「一理ある」なんて思わせる。
ヒトラーが政権をとれたのは、既存の政党のやり方を批判して、ドイツの明るい未来を信じ込ませ、雄弁に魅力的にふるまい、その言うことにも「一理ある」と思わせたからではないでしょうか。

下巻ではどうなっていくのでしょうか。楽しみですね。

余談ですが、
個人的には、ナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)の機関紙は、「民族の観察者」じゃなくて「フェルキッシャー・ベオバハター」と訳して欲しかった。その方がそれらしいじゃない?

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