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小坂井敏晶著『社会心理学講義<閉ざされた社会>と<開かれた社会>』感想

まだ、自分の中で未消化なのですが、興味深い本なので紹介します。

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著者は「はじめに」と題した序文の中で、

「生物や社会を支える根本原理は同一性と変化であるが、この2つの相は互いに矛盾する。あるシステムが同一性を保てば変化できないし、変化すれば同一性は破られる。同一性を維持しながら変化するシステムは、どのように可能なのか。
このテーマを軸にフェスティンガーとモスコヴィッシという二人の社会心理学者を中心に据え、先達の発想を学びます。

と述べ、これが本書のテーマとなります。
しかしその部分は人に説明できるほど理解できていません。

その代わり(?)、ホロコーストについて述べたくだりについて紹介します。

人間は他者や外部の情報によって簡単に影響される。ミルグラムが行った「アイヒマン実験」を引いてそのことを説明しています。

その実験では、被験者を「先生」と「生徒」役に分け、「先生」は「生徒」が解答を間違えるたび、電気ショックを与えるように指示される。そして誤答のたびに電圧を上げるとうにとも言われている。
「生徒」は実はサクラで電流も流れていない。「先生」が150ボルトのボタンを押したら「実験を拒否する。助けてくれ」と叫ぶことになっていましたが、「先生」役の40人中26人が450ボルトのボタンを押すまで実験を続けたそうです。これは性別、年齢、職業などに関わらず同じような割合になったそうです。
解答や電圧を読み上げるだけの役割に限定したら、拷問を続行する者の割合はさらに増えましたが、逆に続行するかどうか自ら決定しなければならなくなると、実験を中止させる割合が増えました。責任転嫁ができるかどうかが「鍵」となったのです。

ホロコーストを可能にしたのは、同様の心理によるものと言えます。

実際に手を下したのは、ナチスの指導者たちではない。そのほとんどは普通の市民だった。ユダヤ人の名簿作成・検挙から始まり、最終的に処刑に及ぶまで各作業を分担して行うため、責任転嫁しやすい。「私だけが悪いんじゃない」「私は名簿を作っただけ」・・・残虐行為に手を染めている、という現実感を覚えない時、人はいとも簡単にそれを行う。
処刑方法を、精神的負担の大きい銃殺から毒ガスによる抹殺に変更したことも、大量虐殺を可能にしたのです。

「ホロコーストの本当の恐ろしさは、あからさまな暴力性ではなく、むき出しの暴力をできる限り排除したおかげで、数百万にものぼる人間の殺戮が可能になったのです。」(P.83)という指摘は、目からウロコでした。

本書の中心テーマについて触れている部分は、私には難しかったのですが、読んでいて楽なのばかりだと頭がバカになりそうなので頑張ります。

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