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DVD『遥かなる勝利へ』感想

『太陽に灼かれて』『戦火のナージャ』に続く、スターリン大粛清から独ソ戦にかけてのソ連の激動の歴史を大河ドラマのごとく描き上げた3部作の完結編。

ロシア革命の英雄でありながら政治犯の汚名を着せられたコトフは、懲罰部隊の一兵卒としてドイツ軍の堅固な要塞と対峙していた。
そんなコトフの前に、スターリンの命を受けて彼の捜索を続けていた、秘密警察のドミートリ大佐が現われる。

ドミートリはコトフの妻マルーシャの元恋人で、かつてコトフの策略によって彼女との仲を引き裂かれたと信じ、彼に「イギリスのスパイ」という濡れ衣を着せて陥れた男。

一方、最愛の父コトフとの再会を願ってやまないナージャは、今なお従軍看護婦として戦地を駆けずり回っていた。しかし過酷な戦場を目の当たりにして、ショックで口がきけなくなっていた。
負傷兵をトラックで移送中、ドイツ軍の空爆に合う。乗り合わせた妊婦が産気づいたが無事男の子を出産する。ふと気が付くと、奇跡のように自分たちのトラックだけが生き残っていた。

前線から連れ出されたコトフは、すでにこの世を去ったはずの妻マルーシャが生きているという事実を告げられる。ドミートリ大佐に伴われ、家族とのかけがえのない思い出の地である避暑地の別荘を訪れたコトフ。しかしマルーシャは、生きていくために別の男と結婚していた。

コトフを復権し、中将にまで昇格させたスターリンの目的は、1万5千人の市民兵を率いて、ドイツ軍の要塞を奪取させることだった。そんな作戦は到底成功するはずもなく、1万5千人の死体の山を築いて、ナチスの残虐さを世界に喧伝し、危機感を持たせるため。しかも全責任をコトフに負わせようとするものだった。

作戦当日、棍棒を持たされただけの市民兵の先頭に立って、コトフは自分も棍棒をもって悠々と突き進んでい行く。それを見た兵士たちも続々と後に続いた。
何事かとドイツ軍が戸惑い静観している最中、要塞内で火災が発生。火は爆薬に引火し、要塞はロシア軍の目の前で炎に包まれた。

同じく前線に駆り出されていたナージャは、前進する兵士たちの中に父親を発見、無我夢中で地雷の埋まった草地に飛び出すのだが・・・・。

冒頭、一匹の蚊が大写しとなり「あれ、(借りた)映画間違えた?」と思いましたが、その蚊の目を通して塹壕のロシア軍の様子を描きます。う~ん、斬新だ。

ドイツの要塞陥落シーンとか、ちょっと無理があると思いましたが、迫力のクライマックスでした。

コトフとナージャはやっと再会しましたが、あんな結末が待っているなんて・・・。娘の行動はあまりに無謀ですが、そうせずにはいられなかっただろうし、身を挺して娘を守った父親の愛には心打たれますね。
ナージャは『太陽に灼かれて』の愛くるしい少女、『戦火のナージャ』のがっちりした10代の少女から、美しい女性に成長していましたね。

オレグ・メンシコフ、54歳にしてあの若々しさ。水浴シーンでは、いい脱ぎっぷりで見事な肉体を披露しましたね。ファンサービスですか?

「革命の英雄」から地位も名誉も家族も何もかも奪われたのに、ユーモアを忘れないコトフ。この壮大なスケールの歴史の主人公としてふさわしい大物です。

公式ホームページ:http://www.haruka-v.com/index.html

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