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DVD『命をつなぐバイオリン』感想

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ヴァイオリニストのハンナ・ライヒがコンサートのリサイタルをしているとき、一人の老人が訪ねてきた。その老人から預かった手紙の宛名は「魚の主」。中には古い楽譜が入っていた。「呼び戻して!」

1941年春、ウクライナのポルタヴァ。当時、ウクライナはソ連の支配下にあった。2人のユダヤ人の子供、アブラーシャという少年はバイオリンで、ラリッサという少女はピアノで、人々を魅了していた。彼らは神童(Wunderkinder)と呼ばれ称賛されていた。ウクライナ人の共産党の幹部は、2人が完璧な演奏をすることが出来るのは、自分たちの党の体制が素晴らしいからだと豪語していた。また子供たち2人と、彼らの音楽の教師であるイリーナをモスクワとレニングラードのツアーに送り出すことを決定し、さらにアメリカのカーネギー・ホールへのツアーも予定していた。

当時、ポルタヴァに住んでいたドイツ人の少女ハンナもコンサートで2人の演奏を聴いて感激し、2人と友だちになりたいと願う。ハンナの母は、ユダヤ人であるアブラーシャとラリッサと付き合うことをよく思っていなかったが、父親はアブラーシャの父に謝礼を渡して、3人一緒にイリーナのレッスンを受けられるよう話をつける。
2人はそんなハンナに対して最初は反感を持っていたが、ハンナが純粋に「友達になりたい」と願っているのがわかり、徐々に心を開いていく。
ラリッサには作曲の才能もあり、彼女が作っている「友情の曲」の譜面を「友だちにしか見せないんだからね」とハンナに見せる。ハンナが川辺でそっと両足を水に浸すと、どこからともなくハンナの足元に魚が寄ってくる。「ハンナは魚の主だね」と3人は笑いあう。

しかし、まもなく試練が訪れる。ドイツ軍がソ連に戦争を仕掛け、ポルタヴァ在住のドイツ人は一夜にして敵となる。ハンナとその家族は一刻も早く身を隠さないと命がない。彼らを救ったのは、アブラーシャとラリッサのユダヤ人家族だった。やがて、ドイツ軍がポルタヴァを制圧。今度は、ドイツ人が支配者となり、ハンナの家族はビール醸造工場の経営者としてナチスに重用されるようになる。
すぐにナチスのユダヤ人への迫害が始まり、今度はハンナの家族がユダヤ人の友である2人の家族を匿う。闇にまぎれて逃げようとするが、ナチスに見つかりイリーナは射殺されてしまう。大人たちは連行され、子どもは収穫作業に駆り出されることとなった。
目の前でイリーナ先生を射殺されたハンナは、ショックのため話せなくなってしまった。

ナチスのシュヴァルトウ大佐は、2人の神童の才能を利用しようとし、アブラーシャとラリッサがヒムラーの誕生祝賀会でミスのない完璧な演奏を行えば、特別待遇として家族も含めて強制収容所送りを免除してやると、ラリッサに約束するが――。

一夜にして友が敵となり、追われる者が追う者となる。
当時のウクライナはソ連に組み込まれていたけれど、ドイツとの間に不可侵条約が結ばれていたため、ハンナの父もそれを信じてウクライナまで来てたわけですが。
この戦いには、当然ながらウクライナ人も巻き込まれます。ソ連軍の軍人だったタピリンも、ドイツ侵攻後は、軍服を脱ぎ棄て隠れるようにしていたし、ユダヤ人家族の逃亡を助けようとしたビール工場の従業員・アレクシーは、ナチスに殺されます。

作中に、「ガストラックのことを聞いたか?」なんて会話がありましたが、アウシュヴィッツでガス室を作る以前、トラックに排ガスを引き込み窒息させる方法なども行われていました。射殺は、殺す方も大変な精神的負担があるから、そうやって試行錯誤していたわけなんですね。

アブラーシャを演じるのは、12歳のときカーネギーホールでデビューを飾った、本物の少年ヴァイオリニスト!作中の演奏も本人が演奏しているそうです。1996年生まれだから、今年18歳ですね。

冒頭のコンサートホール、すごくきれいな建物でした。どこだったんだろう。カーネギーホールではないみたいだったけど。

ラリッサの「友情の曲」、とてもきれいな曲です。

公式ホームページ:http://inochi-violin.com/

(ドイツ)
http://www.wunderkinder-derfilm.de/

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