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DVD『リアリティのダンス』感想

2016年のスタートです。
今年最初の記事は、未完の大作映画『DUNE』の監督として有名なアレハンドロ・ホドロフスキーの自伝的映画。

自伝と言っても、リアリティと妄想が生々しく交差するような、そんな作品でした。


1920年代、アレハンドロは、ウクライナから移民してきた両親と軍事政権下のチリ、トコピージャで暮らしていた。

権威的で暴力的な共産主義者の父ハイメと、アレハンドロを自身の父の生まれ変わりと信じ、金髪のかつらをかぶらせる母サラ。

ロシア系ユダヤ人であるアレハンドロは肌が白く鼻が高かったため、学校でも「ピノキオ」といじめられ、世界と自分のはざまで苦しんでいた…。


ハイメは独裁者イバニェスの暗殺を企て、サンティアゴに向かう。仲間のアナキストと組んで犬の仮装コンテストに出場し、そこに出席するイバニェスを暗殺しようとするが、とっさにイバニェスをかばう。それが縁で、愛馬の飼育係となる。

イバニェスの馬好きを利用し彼に近づき、油断したところを殺すつもりだったが、彼の中に崇拝するスターリンと同じような資質を見出して、苦悩する。

暗殺に失敗し、その時のショックで手先が麻痺して強張ってしまう。
その後、記憶喪失になったりしながら各地を放浪する。
そんなある日、椅子職人ホセと出会い、彼の世話になるが、新しくできた教会に椅子を納品する仕事を終えた後、ホセは亡くなってしまう。
ハイメはホセが、帰りの旅費としてくれた金を、これで墓を作ってくれと牧師に渡す。
その後も放浪を続けていくうちに秘密警察に捕まり拷問を受ける。そしてイバニェスが亡命し、独裁政権は崩壊。ハイメは解放され、家に戻る。
一家がトコピージャを離れるところで、物語は終わる。


『DUNE』がどんな映画だか知らないんですが、このノリの映画なら、相当「怪作」になったでしょうね。
サーカス、フリークス、こびと、海辺の風景・・・。
それから、色彩の使い方が、とても鮮やか。アレハンドロの青い服と赤い靴、極彩色のサーカスとか。
『ブリキの太鼓』を思い出しましたね。あと鈴木清順とか。
こうした奇っ怪なデコレーションを取っ払えば、内容としては、大人の世界への過渡期にある少年の心情を描いた繊細な作品と言えましょう。

不安に揺れる少年に、ときに祖父のように、ときに死神のように、成長後の監督本人が寄り添います。
というか、父ハイメの成長物語、教養小説(ビルドゥングスロマーン)的な趣きもありますね。

そして、最後のクレジットを見て気がついたんですが。
ハイメを演じるのはブロンティス・ホドロフスキー、

アレハンドロを瞑想に導く行者役はクリストバル・ホドロフスキー、

アナキスト役はアダン・ホドロフスキー。
いずれも監督の息子だそうで、「なんだ、この家内制手工業的な」と笑っちゃったけど、ファミリーヒストリーを語るには、最適な配役だったのかもしれませんね。

母サラがほとんど全編オペラ調で台詞を言いますが、オペラ歌手志望だった監督の母を投影しているそうです。

公式ホームページ:http://www.uplink.co.jp/dance/

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