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2018年3月

DVD『グランド・ブダペスト・ホテル』感想

5月にブダペスト(とベルリン)に行こうかと思っていて、題名を見て、ブダペストが舞台の映画かな、と思って観たら違った。
でも面白かった。観てよかった。




1985年、東欧の架空の国ズブロフカの国民的作家が、代表作『グランド・ブダペスト・ホテル』の創作秘話を語るところから始まる。
それは1968年、ズブロフカ・アルプス麓の町ネベルスバートにある『グランド・ブダペスト・ホテル』で、とある老紳士から聞いた物語だった。
その老紳士は、昔は栄華を誇っていたが今は廃墟のようなこのホテルのオーナーの、ゼロ・ムスタファという富豪で、年に3回ほど泊まりに来るが、決まって最上階の使用人用の部屋に泊まるという。
彼から漂う孤独感に惹かれた作家は、「このホテルを手に入れた経緯は?」と声をかける。

時はさらに遡り、1932年。名コンセルジュとして名高いグスタヴ・Hが取り仕切る「グランド・ブダペスト・ホテル」に、ロビー・ボーイとして雇われたゼロ・ムスタファ。明らかに移民とわかる顔立ちでグスタヴは怪訝に思うが、「名門ホテルで働きたい」というゼロの熱意に心動かされ、以後弟子として扱う。

グスタヴが年老いた女性客に特に「サービス」するということで、多くのファンを持ち、ある日その中の一人、マダムDが自宅で死亡したという新聞記事が掲載される。グスタヴはゼロを連れて、マダムDの邸宅のあるルッツに向かう。
マダムD宅では、ちょうど遺言を公開中だった。彼女はグスタヴに名画「少年と林檎」を遺産として残した。
逆上した息子・ドミトリーに殴られたグスタヴは、執事のセルジュに手伝わせて絵画を盗む。

しかしホテルに戻ったグスタヴを待っていたのは、なんとマダムDの殺害容疑。逃げる間もなく第19犯罪者拘留所に収容されてしまう。

すべてはドミトリーの陰謀で、さらに彼は用心棒ジョプリングを使って、次々と関係者を殺害していく。それだけでなく、ドミトリーに脅されて虚偽の重要証言をしたセルジュも失踪していた。

華やかなホテルの場面から一転、ハードボイルドな雰囲気に。


グスタヴは脱獄し、ホテル・コンシェルジュのネットワーク「鍵の秘密結社」の協力を得てゼロと共に逃亡、山上の修道院でセルジュと再会する。
ジョプリングやドミトリーに追い詰められながらも、最後は新たに発見された遺言状により、マダムの遺産を全部受け取ります。
そしてグスタヴの死後、ゼロがそれを受け継いだ、というのが、経緯だというのです。

この映画の最大の特徴は、ピンクを基調としたファンタスティックな色彩ですね。
マカロンのような淡いピンクの外壁や内装。従業員のユニフォームは重厚なヴァイオレット。ゼロの恋人でパティシエのアガサがつくるケーキは、インスタ映えしそうなかわいらしさ。
ちなみにロケ地はハンガリーではなくて、ドイツのゲルリッツやドレスデンだそうです。(マダムDの弁護士が、ジョプリングに追われて逃げ込んだ美術館はドレスデンのツヴィンガー宮殿でしたね。)

また俳優陣が豪華。
戦争で家族を失ったゼロに父親のような愛情を注ぐ名ホテルマン、かつ粋で優雅でどこかいかがわしい主人公グスタヴにレイフ・ファインズ。いつのまにか、こんなダンディーなオジサマになっていたのね。
強欲なドミトリーにエイドリアン・ブロディ、冷酷な用心棒がウィレム・デフォーとか、その他にも「あ、この人見たことある!」っていう役者さんがずらり。


でも、お洒落なドタバタコメディーと思いきや、案外深いところがあるんですよ。
ゼロがズブロフカに来たのは戦乱で故郷を追われたからですが、ユダヤ人やロマなどの少数民族へのホロコーストを思わせるし、
グスタヴが収監された監獄の囚人服は淡いグレーの横縞ですが、強制収容所の囚人服そっくりだし、
戦争がはじまり、ホテルが軍の兵舎として接収されるのですが、そこに掲げられる旗は「Z」を重ね合わせた意匠で、どう見てもナチスを連想させるし。
ネットの映画の解説コラムなどによれば、フリッツ・ラングなどの昔のドイツ映画のオマージュも含まれているそうです。
まあ、そんなことを知らなくても楽しめる映画でした。


今回の旅行は、こんなコンセルジュのいるような名門ホテルに泊まりたいな・・・。無理か。

「ラ・メゾン アンソレイユターブル」のあまおうのクッキークリームタルト

もうすぐ春ですね~。(恋をしてみませんか♪byキャンディーズ・・・と続けたくなるお年頃。)

いまやスイーツ業界は、苺!さくら!でお祭り状態です。
先日久しぶりに横浜に出たので、ラ・メゾン(以下略)でイチゴのタルトを食べてきました~!

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イチゴてんこ盛り!チョコスポンジ!ピンクのマカロン!と、心ときめくルックス。
もちろん味も、この組み合わせでおいしくないわけがありません。

「今月のティー」は、「サクラドロップティー」です。ハイビスカスティーにさくらやフルーツを加えた華やかなピンク色のフルーツティーで、はちみつやラズベリージャムを加えるとさらにgut!


コンビニやファミレスにも苺スイーツがいっぱい出ているので、どれがおいしいかな?と鵜の目鷹の目で探す毎日です。

そしていつかは新宿高野のイチゴパフェ食べたい・・・。

DVD「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」感想

第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号「エニグマ」を解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。



1951年、マンチェスター。大学教授アラン・チューリング宅が何者かに荒らされる。にもかかわらず当人は「何も盗まれていない」と言い、傲慢な態度で警察を追い返す。その態度にノック刑事は「何か隠している」と疑う。

空き巣を手引きしたのが男娼で、チューリングと懇ろにしていたことが判明。当時英国では同性愛は違法だったことから、警察から取り調べを受ける。
ソ連のスパイではないかと疑っていたノック刑事が取り調べを担当したが、チューリングの口から出たのは、衝撃の告白だった・・・・。

第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリングは、ドイツ軍の暗号機「エニグマ」を解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、「エニグマ」を解読するマシンをつくろうと思い立つ。

チャーチル首相に直訴してチームの責任者となった彼は、2人をクビにし、後任を難解なクロスワードパズルを解いた回答者の中から選んだ。その中に、うら若き女性、ジョーン・クラークの姿があった。
「なぜ私を?」とためらうクラークに、チューリングは「時には誰も予想しなかった人物が、だれも想像しなかった偉業を成し遂げる。」と声をかけるのだった。それは昔、親友クリストファーから言われた言葉だった。

仲間から孤立して、夭逝した親友の名をつけた解読マシンをつくる作業に没頭していたチューリングだったが、クラークのとりなしでチームのメンバーとも打ち解けていく。

クラークが「戻って結婚しろ」という両親の意向で職場を去ろうとしたとき、「独身じゃなくなればいい」と思いつき、その場でクラークにプロポーズする。

いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけで「エニグマ」を解き明かすが、暗号が解読されたことをドイツに知られれば、ドイツはまた新しい暗号を作り出し、自分たちのやってきたことが水の泡になる。
かくなるうえは、情報を取捨選択し、効率的に戦う。そのためには多少の犠牲は止むをえない・・・。
こうして暗号解読チームは、連合軍を勝利に導いた。その働きは戦争終結を2年は早め、1,400万人を救ったとみられている。

有罪判決が下ったチューリングは、服役する代わりに同性愛を「治療」するためのホルモン投与を強制された。そして1954年、青酸カリで自殺した。
恩赦が認められたのは、2013年のことだった。


なんかこう・・・。暗号解読のための極秘プロジェクト、今ここに明かされる!みたいな話なのですが、チューリングの同性愛者として苦悩する姿が随所で描かれるため、そっちの方が本筋なのかと思うくらい。
エニグマ解読のことは戦後50年も秘匿されてきましたが、それ以外、創成期のコンピューターに大きな業績を残した偉大な科学者なのに、同性愛者というだけで不当な扱いを受けてきた、と世に知らしめよう、同性愛者差別反対!というのもこの映画の狙いじゃないでしょうかね。

クラークという女性も興味深い役でしたね。
チューリングに引けを取らない数学の才能を持ちながら、女性と言うだけで大学にも残れず、結婚して家庭に入ることを期待された時代に、
チューリングが同性愛者と知りながら、彼と結婚し、仕事を続けることを望んだ。
ネットでチョロッと調べた限りではモデルとなった女性がいたかどうかわかりませんでしたが、
これが映画オリジナルのキャラだとしたら、当時の同性愛者差別だけでなく、女性差別についても描いているのかな、と思いました。

ネットで「ベネディクト・カンバーバッチがコツメカワウソに似ている」と書かれているのを見て以来、彼の顔を見ると、フフッと微笑んでしまう・・・。

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