最近のトラックバック

« 「ラ・メゾン アンソレイユターブル」のあまおうのクッキークリームタルト | トップページ | J.S.PANCAKE CAFEの限定パンケーキ「モアストロベリーとサクサクパイのミルフィーユパンケーキ」 »

DVD『グランド・ブダペスト・ホテル』感想

5月にブダペスト(とベルリン)に行こうかと思っていて、題名を見て、ブダペストが舞台の映画かな、と思って観たら違った。
でも面白かった。観てよかった。




1985年、東欧の架空の国ズブロフカの国民的作家が、代表作『グランド・ブダペスト・ホテル』の創作秘話を語るところから始まる。
それは1968年、ズブロフカ・アルプス麓の町ネベルスバートにある『グランド・ブダペスト・ホテル』で、とある老紳士から聞いた物語だった。
その老紳士は、昔は栄華を誇っていたが今は廃墟のようなこのホテルのオーナーの、ゼロ・ムスタファという富豪で、年に3回ほど泊まりに来るが、決まって最上階の使用人用の部屋に泊まるという。
彼から漂う孤独感に惹かれた作家は、「このホテルを手に入れた経緯は?」と声をかける。

時はさらに遡り、1932年。名コンセルジュとして名高いグスタヴ・Hが取り仕切る「グランド・ブダペスト・ホテル」に、ロビー・ボーイとして雇われたゼロ・ムスタファ。明らかに移民とわかる顔立ちでグスタヴは怪訝に思うが、「名門ホテルで働きたい」というゼロの熱意に心動かされ、以後弟子として扱う。

グスタヴが年老いた女性客に特に「サービス」するということで、多くのファンを持ち、ある日その中の一人、マダムDが自宅で死亡したという新聞記事が掲載される。グスタヴはゼロを連れて、マダムDの邸宅のあるルッツに向かう。
マダムD宅では、ちょうど遺言を公開中だった。彼女はグスタヴに名画「少年と林檎」を遺産として残した。
逆上した息子・ドミトリーに殴られたグスタヴは、執事のセルジュに手伝わせて絵画を盗む。

しかしホテルに戻ったグスタヴを待っていたのは、なんとマダムDの殺害容疑。逃げる間もなく第19犯罪者拘留所に収容されてしまう。

すべてはドミトリーの陰謀で、さらに彼は用心棒ジョプリングを使って、次々と関係者を殺害していく。それだけでなく、ドミトリーに脅されて虚偽の重要証言をしたセルジュも失踪していた。

華やかなホテルの場面から一転、ハードボイルドな雰囲気に。


グスタヴは脱獄し、ホテル・コンシェルジュのネットワーク「鍵の秘密結社」の協力を得てゼロと共に逃亡、山上の修道院でセルジュと再会する。
ジョプリングやドミトリーに追い詰められながらも、最後は新たに発見された遺言状により、マダムの遺産を全部受け取ります。
そしてグスタヴの死後、ゼロがそれを受け継いだ、というのが、経緯だというのです。

この映画の最大の特徴は、ピンクを基調としたファンタスティックな色彩ですね。
マカロンのような淡いピンクの外壁や内装。従業員のユニフォームは重厚なヴァイオレット。ゼロの恋人でパティシエのアガサがつくるケーキは、インスタ映えしそうなかわいらしさ。
ちなみにロケ地はハンガリーではなくて、ドイツのゲルリッツやドレスデンだそうです。(マダムDの弁護士が、ジョプリングに追われて逃げ込んだ美術館はドレスデンのツヴィンガー宮殿でしたね。)

また俳優陣が豪華。
戦争で家族を失ったゼロに父親のような愛情を注ぐ名ホテルマン、かつ粋で優雅でどこかいかがわしい主人公グスタヴにレイフ・ファインズ。いつのまにか、こんなダンディーなオジサマになっていたのね。
強欲なドミトリーにエイドリアン・ブロディ、冷酷な用心棒がウィレム・デフォーとか、その他にも「あ、この人見たことある!」っていう役者さんがずらり。


でも、お洒落なドタバタコメディーと思いきや、案外深いところがあるんですよ。
ゼロがズブロフカに来たのは戦乱で故郷を追われたからですが、ユダヤ人やロマなどの少数民族へのホロコーストを思わせるし、
グスタヴが収監された監獄の囚人服は淡いグレーの横縞ですが、強制収容所の囚人服そっくりだし、
戦争がはじまり、ホテルが軍の兵舎として接収されるのですが、そこに掲げられる旗は「Z」を重ね合わせた意匠で、どう見てもナチスを連想させるし。
ネットの映画の解説コラムなどによれば、フリッツ・ラングなどの昔のドイツ映画のオマージュも含まれているそうです。
まあ、そんなことを知らなくても楽しめる映画でした。


今回の旅行は、こんなコンセルジュのいるような名門ホテルに泊まりたいな・・・。無理か。

« 「ラ・メゾン アンソレイユターブル」のあまおうのクッキークリームタルト | トップページ | J.S.PANCAKE CAFEの限定パンケーキ「モアストロベリーとサクサクパイのミルフィーユパンケーキ」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「ラ・メゾン アンソレイユターブル」のあまおうのクッキークリームタルト | トップページ | J.S.PANCAKE CAFEの限定パンケーキ「モアストロベリーとサクサクパイのミルフィーユパンケーキ」 »

2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ