最近のトラックバック

« ベルンハルト・シュリンク著『階段を下りる女』感想 | トップページ | 江川卓著『謎とき 罪と罰』 »

シアターコクーン『罪と罰』感想

ドストエフスキーの大作『罪と罰』が、三浦春馬主演で舞台化。
「ロシア文学に燃えたこともある私がこれ見ないでどうするよ?」と鼻息荒く観てきました。
(まだ公演中なので、差しさわりのないところだけ書きます)

P_20190118_124908_2
舞台は、帝政ロシアの首都、夏のサンクトペテルブルク。
頭脳明晰な貧乏青年ラスコリニコフ(三浦春馬)は自分が「特別な人間」として、 「人類が救われ、その行為が必要ならば、法を犯す権利がある」という独自の理論を持っていた。
そして強欲で狡猾な質屋の老婆を殺害し、奪った金で世の中のために善行をしようと企てている。

そんな中、酒場で出会った酔っぱらいの退職官吏、その後妻カテリーナ(麻実れい)ら貧乏な家族を見ると質入れで得たお金をすべて渡してしまうのであった。
ついに殺害を決行するが偶然居合わせた老婆の妹まで手にかけてしまい、罪の意識、幻覚、自白の衝動に苦しむことになる。
そうして意識を失い数日間も寝込んだ彼を親友ラズミーヒン(松田慎也)が見守り、 結婚のため上京してきた妹ドゥーニャ(南沢奈央)と母プリヘーリヤ(立石涼子)も心配をする。
一方、老婆殺人事件を追う国家捜査官ポルフィーリ(勝村政信)はラスコリニコフを疑い心理的に追い詰めていき、 さらに謎の男スヴィドリガイロフ(山路和弘)の登場に翻弄されていく。
そして退職官吏の娘・娼婦ソーニャ(大島優子)の家族のためへの自己犠牲の生き方に心をうたれた彼は...
数々の普遍的なテーマに触れながら、 人間回復への強烈な願望を訴えたヒューマニズム大作!
(あらすじは公式ホームページから引用)


階段状になった舞台、ところどころガラクタのようなものが積み上げられています。
わらわらと人が出てきて音楽が始まったと思ったら、一人の人物が階段を駆け下りてきて、「僕は何だ?」それがラスコリニコフ。もう芝居が始まっていた!

休憩をはさんで前半と後半、前半はジェットコースターのような目まぐるしい展開で、後半はラスコリニコフを追いつめるポルフィーリィとの対決、といった心理劇とでもいうか。
あと面白かったのは、メインで芝居している人物の脇で誰かしら人がいて、
その人たちが扉とか机とか小道具とかを持ってきて、そこで場面転換→次の場面が始まるとか、
チェロとか伴奏する演奏者も舞台に乗っていて一緒に演技(?)しているとか、
そういう演出は初めて見ました。

ラストシーンは、ゴルゴダの丘に向かうキリストのようでした。
階段状の舞台は、このためにあったのかと思ったほど、神々しくて素晴らしかったですね。

舞台はラスコリニコフが自首してシベリア流刑に旅立つところまででしたが、

できれば改心するラストまでやってほしかった。それがこの小説のキモだと思うので。

席がほぼ天井に近い二階席だったので、役者さんの細かい表情とか動きとかは見えず。
でも緊迫したセリフ回しにグイグイ引き込まれましたね。
3時間半の長丁場、主人公はほとんど出ずっぱりでしたが、
あのテンションで演技し続けるの、本当にすごいです。
ポルフィーリィもよかった。

ついでに、小柄で華奢なソーニャに向かって話すときに、身体を二つに折りたたむかのように身を屈めるラスコリニコフに萌え。
身長差を調べたら、三浦さんが178cmで大島さんが152cmで、30cm近くあるのね。


ほんとうに久しぶりの観劇でしたが、もう一度観たいと思いました。

公式ホームページ:http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/19_crime/

« ベルンハルト・シュリンク著『階段を下りる女』感想 | トップページ | 江川卓著『謎とき 罪と罰』 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ベルンハルト・シュリンク著『階段を下りる女』感想 | トップページ | 江川卓著『謎とき 罪と罰』 »

2019年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ