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映画『エンドレス・ポエトリー』感想

こういう狂った(←褒めている)世界があるから映画は面白い。
『リアリティのダンス』に続く、ホドロフスキー監督の自伝的映画。

 


ホドロフスキー一家は故郷トコピージャから首都サンティアゴへ移住する。詩を愛するアレハンドロは詩人になることを夢見ていたが、父親から「医者になれ」と抑圧された生活を送っていた。ある日、アレハンドロは従兄リカルドに連れられて、芸術家姉妹の家を訪れる。そこでは、ダンサーや彫刻家、画家、詩人など若きアーティストたちが共に暮らしていた。彼らとの交流の中でアレハンドロは、そこに自分の居場所を見つける。

女詩人ステラ・ディアスとの出会いと別れ、エンリケ・リンやニカノール・パラといった、後に世界的な詩人となる人物たちとの交流によって、新たな世界へと導かれていく。

世界大恐慌がきっかけで失脚し亡命したチリの独裁者イバニェスが、再び支持を得て返り咲いたころ、アレハンドロは単身パリに渡ることを決意。
父親は引き戻そうとするが、それを振り切って旅立つ。


あらすじだけ書くと、「若きアレハンドロの悩み」といった普遍的な物語なんですが、そこはそれ、ホドロフスキーですから。

オープニングからして強烈。サンティアゴの労働者街。刺されて腹から腸がはみ出した酔っ払いがうめいている。すかさず群がり金目の物を剥いでいく子供たち。それを素知らぬふりで通り過ぎる、仮面をつけた群衆。

この「仮面をつけた群衆」は、のちに返り咲いたイバニェスを民衆がナチスの旗を振って出迎えた場面にも出てきます。象徴的だと思いましたね。

また主人公が恋する女詩人ステラがビジュアルからして強烈。赤く染めた髪に白塗りの化粧。詩人パラがその詩「毒蛇女」のモデルにしたという毒々しさ。
あとでキャストを見たとき、同じ女優さんがアレハンドロの母親との二役をやっていたのを知ってびっくり。

圧巻はラスト近くのカーニバルのシーン。赤い悪魔の扮装した人々と、骸骨の扮装をした人々の中、ひとり天使の羽を付けた白いアルルカン姿のアレハンドロ。自分とは何者か?と己の存在理由を問いかける重要なシーンでもありますが、まさに極彩色の悪夢って感じです。

やっぱりホドロフスキーはすごいと思わせる所以です。


公式サイト:https://www.uplink.co.jp/endless/

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