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2023年5月

映画『ネヴァーランド』感想

誰もが知っている『ピーター・パン』の誕生秘話。今度ミュージカル『ファインディング ネヴァーランド』を見に行くので、予習として元になった映画を見てみました。

 


 

 

1903年のロンドン。新作劇が不評で気落ちしていた劇作家ジェームズ・バリは、散歩に向かった公園で若い未亡人のシルヴィアとその4人の息子たちと出会う。少年たちと凧揚げやインディアンごっこなどしてすぐに打ち解けていくが、中でもどこか冷めた表情の三男のピーターを気にかけるようになる。彼は父親の死にショックを受け、早く大人になろうとしているかのようだった。

ピーターに、次第に自分の少年時代を重ねて見るようになったバリは、その思いや親子との交流で得たものを新作劇に投影していく。そんなふうにしてバリとシルヴィア親子との交友が深まっていく一方、バリの妻メアリーとの仲は冷え切っていった。

シルヴィアは咳き込むことが多くなり、子どもたちも心配するが、彼女は「検査したところで無駄」と自分の死を覚悟し、バリに「いつかあなたのネヴァーランドについて教えて」と言う。シルヴィアのところに入り浸りで帰って来ない夫に絶望し、妻のメアリーはとうとう男をつくって家から出ていく。

新作の永遠の少年ピーター・パンの奇想天外な物語は、大人たちの忘れていた子ども心を呼び覚まし、大成功を収めた。モデルとなったピーターを「あなたがピーター・パンなのね」と誉めそやす大人たちに、ピーターは「ピーター・パンはこの人だよ」とバリを指さす。

病状が悪化し、ベッドから起き上がれないほどになったシルヴィアのために、ある日、バリは劇場のスタッフを連れてきて目の前で上演する。そして言う。「これがネヴァーランドだよ」


私が好きなシーンは、シルヴィアの体を心配する長男ジョージがバリと劇場で話すところ。既婚者であるバリが未亡人シルヴィアのもとに通うのをよく思わないシルヴィアの母親から出入り禁止を申し渡されたのを察して、ジョージが「おじさんは悪くない、お母さんが傷つくと思っているんだ」という顔を見て、バリが「すごいな、君はこの30秒の間に大人になった」と言うんですよね。
「少年」から「男」になる、大人の階段を上る、その瞬間がよく描かれているなと思いました。

バリがシルヴィアのところに通うのが社交界の噂になっていたのは予想つきますが、それに加えて少年たちに対して不適切な感情があるんじゃないか、という小児性愛疑惑が当時からあったというのがちょっと驚きました。

 

ますますミュージカルが楽しみになってきましたよ。

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文楽が配信で見られます

今回初めて知ったんですけど、文楽公演が配信で見られるようになったんですね!

 

国立オンライン劇場 ~つながる伝統芸能~

https://mirail.video/publisher-title/493

公式サイトに飛ぶと、文楽公演だけではなく、歌舞伎の入門編みたいなコンテンツもありました。

 

20230521 

 

この配信サイト「ミレール」は、このほかにも歌舞伎チャンネルや舞台、ミニシアター系の映画など、なかなかマニアックなラインナップのコンテンツがそろっています。

 

先日見た『妹背山婦女庭訓』の続きとなる第2部を購入してみました。

全画面表示はもちろん、30秒早送り、10秒巻き戻しできて、画質も標準と高画質で選べて

速度も0.5刻みで0.5倍から2.0まで選べます。

考えてその速度で演じている太夫さんには悪いけれど、ちゃっちゃと聴きたいときはいい機能ですね(笑)。

生の迫力には及ばないけど、遠く大阪まで足を運ばなくてもいいし、好きな時に見られるというのは便利ですね。


文楽は、今研修生を募集中だそうですが、1人も応募がないらしいですね。どこも後継者不足ということでしょうか。

t将来、文楽が見られなくなるかもしれないと思うと寂しいですね。

こうやってアーカイブを残しておけば、少しは安心ですね。(というのも変ですが)

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The PERFUME OIL FACTORY  Nr.29

先日大阪に行ったときに、デパートの中を歩いていて試験管だらけのお店がありました。それがThe PERFUME OIL FACTORYでした。

普通の香水は、水とアルコールでできているのですが、こちらはオイルを使用しているため、香りがやわらかく香り、長持ちするのが特徴とのこと。

手首のあたりにチョンチョンとつけるくらいの量でいいので、半年くらいは持つとか。

香水として使うほかに、アロマディフューザーに垂らしてルームコロンとして使う方法もあるとも言っていましたね。
 
そして、毎日の気分やシーンで使い分けられるように、31種類のオリジナルの香りがあるそうです。そのほかに、季節限定の香りや店舗限定の香りもありました。

確かに、フィグやベリーのような甘い香りも好きだし、ヴエチバーのような苔むした匂いも好きだし、なんかローズが気分だわ、って感じのときもあるし、いろんなのが選べるのっていいですね。

スタッフの方にどういうのが好きか、と尋ねられて「ウッディですかね~」というと、27番~31番あたりがその系統だと教えていただきました。

それぞれ嗅いでみて、「好きだな」と思った香りが、29番のダマスクローズがベースの香り。

香水一つ一つに「物語」があって、29番の物語は

「スクリーンで幾度となく見てきた
その大女優は、インタビューで、
本当は緊張しがちなのだと答えた。
演技はもちろん、
堂々とこなす舞台挨拶でさえ、
事前に何度も練習しているのだという。
大観衆の期待が
劇場いっぱいにあふれる舞台袖で、
一人深呼吸を繰り返す彼女の姿を想像する。
その孤独な横顔は、外見という意味を超えて、
世界で最も美しいものの一つだと、
私は思った。」

というもの。ローズだけれども華やか!っていうよりも、落ち着いた女性のイメージってことでしょうか。

これとは関係なく私が思ったのは、昔母が使っていた化粧品の匂い、いやもっと言うと、匂い袋の匂いに似ている、ということでした。

これを言ったらスタッフさんにも「確かに!癒される香りですね」と共感してもらえました(笑)。

また、このお店では香水瓶も扱っています。エジプトの職人が手作りしたガラスの瓶で、シンプルなのから動物をかたどったエキゾチックなものまで様々な種類から選べます。

このときは旅行中だったので購入はしなかったのですが、地元に近い店舗を教えてもらい、後日この29番を買いに行ってきました。

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香水瓶も、緑色で、象の形という希望どおりのものが手に入りましたよ。

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あまり香水をつける習慣はなかったけど、アロマテラピーのつもりで香りをまとうのも素敵かもしれませんね。

 

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