国立劇場雅楽公演「安摩・二ノ舞」「新鳥蘇」観ました
国立劇場で雅楽公演を観てきました。思えば、小劇場ばかりで、大劇場の方に入ったのは初めて。小劇場よりロビーのシャンデリアとか豪華なつくり。
国立劇場のロゴマークの飛天
豪華なロビー
鏡獅子の人形
「安摩・二ノ舞」
この演目は、もともとは寺院の堂塔の楽慶供養などに催される舞楽法要で演奏されていたものだったそうです。
それも法要後に余興として行われるもので、まず最初に「安摩・二ノ舞」を演奏するのが慣例でした。
「安摩」は、「千と千尋の神隠し」に出てきた「春日様」のような、「雑面(ぞうめん)」と呼ばれる長方形の紙に三角や三つ巴などの
図形で顔を表した面を着けた舞人が2人で舞います。
その後、黒い面を着けた翁と媼が出てきて、「安摩」を真似して舞おうとするけれど、足がヨレヨレで上手く舞えない、という滑稽な「二ノ舞」が続きます。
「新鳥蘇 一具」 納序・古弾・当曲・後参
序・破・急を通しで演奏することを「一具」と呼ぶとのことですが、ベートーヴェンの第九で言ったら、合唱のある第4楽章だけでなく、全楽章を演奏するようなものですかね。この大曲は、1974年の復活上演以来、約半世紀ぶりの再演なのだそうです。
これも特徴的な面を着けます。三日月のような眉と目、頬には、韓国の伝統的な婚礼で花嫁が付けている様な赤い丸。この顔は、この舞楽が伝来した朝鮮半島の人をイメージしてるんだろうな。そして頭には鶏のトサカみたいな形をした「別甲(べつかぶと)」を被ってます。
舞人は6人(4人のときもあるらしい)。6人も舞うと本当に華やかです。後半は2人で舞います。
これで私の国立劇場通いも終止符を打ったわけなのですが、
仮にも「国立」を名乗るのに、10年近くも専用の劇場がなくて、あちこち間借りして公演を続けていくのってどうなんでしょうね。
まだ建て替えする建築会社も決まっていないと聞くし、今後どうなるのやら。
最近のコメント